交流磁気治療器とは
1. 地球は大きな磁石です。
私たち人間を含む地球上のあらゆる生き物の営みは地磁気と共にあります。地磁気とは地球の内部で作られる磁気のことです。
方位磁針が示す通り、地磁気は南極のN極から北極のS極へとのび地球全体を包み込んでいます。そして、地球の大気や水の宇宙空間への拡散を防ぎ、地球に降り注ぐ宇宙線や太陽からの紫外線を減らす一助を担っており、地球の生命を守る役目も果たしています。
地磁気の強度は、地表付近で0.05mTほどで私たちの身体は常に微量な磁気を浴び続けることで健やかな状態を保っています。
地磁気の強さは地球の歴史の中で増減を繰り返し、ここ数百年は減衰期に入っているといわれています。また、コンクリートの建物や自動車などの乗り物などの鉄鋼物は、スポンジが水を吸い込むように地磁気を吸収します。
鉄筋・鉄骨コンクリートのビルや集合住宅などで生活する時間が長くなっている現代人は、大量の鉄に地磁気が吸収され、慢性的な磁気が欠乏する状態に陥っているといわれえております。現代におけるこの磁気不足は「自律神経失調症」や「不定愁訴」等の一因と考えられており「磁気欠乏症候群」とも呼ばれております。
地磁気について詳しく知るには
地磁気観測所|基礎知識|Q&A
2.磁気治療の歴史
3.磁気治療の種類
磁気治療器には変動磁界(電気を利用し磁界を作る治療器)利用するものと、定常磁界(永久磁石)を利用するものとに大別されます。それぞれに利点やデメリットがありますので、治療の目的や使用環境に合わせて選択されることが望まれます。因みにどちらの磁気治療器も「装着部位のこり及び血行の改善」が効能効果として、厚生労働省に認められています。
医療機器基準等情報提供ホームページ (pmda.go.jp)
永久磁石を利用した磁気治療器
永久磁石や人工的な磁石を利用した治療器です。絆創膏タイプやネックレス型、スリッパに装着して利用するタイプや、最近では敷布団に埋め込むタイプの磁気布団や枕に埋め込む磁気枕等の商品が販売されています。永久磁石を利用した商品は比較的安価で容易に利用することができますが、発生する磁界が弱いため効果が限定的と言われています。
電気磁気治療器(交流磁気治療器:めぐみ)
家庭用の電気を利用し磁界を発生する治療器です。ベッド式や椅子にセットし利用するタイプが商品として販売されています。50/60ヘルツの交流電気を利用し1秒間に50~60回N・S極の極性が入れ替わります。
交流磁気治療器は高価で大掛かりな商品でありますが、永久磁気治療器と違い、磁気の範囲が広く、強い磁力線は身体を突き抜けるという特徴があります。このため、身体の深部まで磁気が届き、これによって、効果的に全身の血行を改善し、コリを取る事ができます。
** 医療現場における磁気の医学的な利用
MRI (磁気共鳴画像装置)
磁気を利用して体に磁場を与え、人体内の水素原子に共鳴現象を起こさせ る際に発生する電波を受信コイルで取得し、得られた信号データを画像に構成する仕組み。 レントゲンなどと違い副作用がありません
TMS鬱療法
瞬時的に磁場を変化させることで脳内に微弱な渦電流を発生させ(ファラデーの原理)、それが主に神経細胞の軸索を刺激することで効果を発現します。外部から電流を付加しないため、電気ショックに比べて身体へのダメージや副作用がはるかに少なく、さらに治療後もその効果が続くという特筆すべき長所があります。
4. 磁気治療のメカニズム
現在考えられているメカニズムの一説として、血液に磁界を加えると、フレミング左手の法則に従って血液中の正・負イオンはそれぞれ移動することで反対方向に偏ります。そこに電流が流れることで血液中の電解質がイオンとして解離し、増加します。イオンが増えることで自律神経の働きが良くなり、血流が促進されると考えられているようです。